乳と蜜の流れるところ

作家名: 谷崎文音純友良幸
レーベル: BLIC-Novels
800ポイント
乳と蜜の流れるところ
関連タグ

あらすじ/作品情報

縄×贖罪×再生――「彼」が縄を握ったのは、「彼女」を守るためだった。もう戻れないけれど、まだ終わっていない。過去に傷つけた恋人、いま隣にいる恋人。その狭間で揺れる男に“縄”が問いかける――。かつての恋人・ルイを、自身の独占欲から深く傷つけたことを悔い、恋愛も縄も、向き合うことを避けて生きてきた緊縛師・渡海(とかい)。だが、ドイツでの仕事中、受け手としてステージに立つルイの姿を目にしたことで、長く抑え込んできた感情が疼き出す。そこへ現れた――“女王”の微笑を湛える謎の日本人女性の“挑発”が、渡海を過去へと向かわせる。縄を教えてくれた恩師にして、癒えない傷を残した仲秋。緊縛を知り尽くした女王様とその夫。痛みの先に希望を見出し、異なる「縛り」を生きる緊縛師たちとの出会い。そして、日本で待つ恋人・歩との変化する関係。縄に触れるたび、愛とは、支配とは、許しとは何かを突きつけられる中で、渡海は「緊縛師として生きる覚悟」と「愛する人を守る術」を自らに問い直していく――。からだを縛ることで、心がほどけていくことがある。支配と被支配の形に、本当の信頼と愛情が宿ることがある。性愛と信頼、痛みとやさしさ、痛みの向こうに灯る、静かな光。過去と現在が交錯する中で、一人の男が再生していく姿を、繊細かつ濃密に描き出す。――これは、“大人のためのロマンス”シリーズ最終作にして愛を問い続けた男の物語。※本作には、ストーリー上不可欠な性愛描写およびソフトなSM・緊縛描写が含まれます。【レビュー(WEB公開時】■渡海の気持ちを込められない葛藤が繊細に描かれて、自分にも当てはまるし、目標への習得の参考になりました。中々何事もすんなり習得出来ないもんです。(40代・女性)■SMという一見普通には公にしにくいことですが、お話全体を通してそれも1つの愛の形、愛情を示す手段でお互いを信頼・愛し合ってるんだなと思って心が温かくなりました。性癖に関わらず、自分をさらけ出すことってすごく怖くて勇気がいることで、私はなかなか出来ずにいますが、いつか全部見せられる人を見つけたい、そんな関係性を築いていきたいなと思います。(30代・女性)

ページTOPへ戻る